総入れ歯の症例（３）
ゲルバーデンチャー

そこで当院は、お口に合った入れ歯なら安定剤を使わなくてもフィットしてしっかり噛める点や、入れ歯は一方だけでなく上下の咬み合わせのバランスが整っていることが重要である点をご説明し、上下とも「ゲルバーデンチャー」での作製をご提案しました。

こちらの患者さまは早期に歯を失い、30代から上下とも総義歯を使用し始めたそうです。長い間、合わない入れ歯を使い続けてきたせいで、咬み合わせや筋肉のバランスが乱れていました。

そのため、ゲルバーデンチャーを作る前にリハビリ用の入れ歯「治療用義歯」を作製。これを使用いただき、調整しながら正常な咬み合わせに戻す治療を行いました。

また、今回は顎関節の異常も出ており、難症例と呼ばれるケースです。治療用義歯で何度も調整を繰り返しながら、顎関節の治療も行っていきました。

その後、咬み合わせが正常な位置に戻ったこと、顎関節の状態が安定したことを確認。治療用義歯の段階でしっかりと噛める状態になってから、ゲルバーデンチャーの作製を開始しました。

出来上がった入れ歯を患者さまに装着いただくと、お口にピッタリとフィットし、入れ歯安定剤を使わなくても外れにくいことに大変驚いておられました。痛みもほぼなく、しっかり噛めるようになり、食事が楽しくなったと好評です。

さらに、骨格やお口に合った入れ歯を入れることで口元に張りが出て、若々しい印象になっています。

ゲルバーデンチャーは、あごの関節を分析した上でお口に合うよう設計していく入れ歯です。Gerber method（ゲルバーメソッド）に基づく、入れ歯の作製方法を習得した「専門技工士」と連携をとりながら作製します。使用中の入れ歯が使いにくくて困っている方、しっかり噛める入れ歯をお求めの方は、ぜひご検討ください。